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 暗い場所に閉じ込められている――
 宮古芳香という名を持つということ以外に自分に関する記憶のほとんどを
失った少女は己が見知らぬ所にいることを悟る。
 己を求めて、そして己を救える者を求めて彷徨う芳香であったが
救われるべき己の肉体は死体そのものであった。
 「こんなの化け物以外にありえない」
 「私はいつから化生となったのか」
 自分が人間であると信じていた宮古芳香の常識が
一歩を踏み出すたびに腐り落ちていく。
 やがて己の存在そのものを腐らせていくようになった芳香は
人と人ならざる者の境界で醜く抗う。
その抵抗自体も腐敗への道のりを進めるものであるというのに。
少女たちが抱く『最も恐ろしいもの』をテーマにした
各巻完結型の幻想少女恐怖シリーズ第七弾。
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博麗神社例大祭ぬ08a「Escape Sanctuary」で五佰圓にて頒布
文:五十嵐月夜 絵:Maki 文庫124項
委託:メロンブックス
一章サンプルはこちら(要pixivアカウント)